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十勝の小麦が教えてくれたこと

十勝には広大な小麦畑が広がっています。その畑の風景や色は季節ごとに変わります。

春まき小麦と秋まき小麦があり、春まきは主にパン用などの強力粉、秋まき小麦は麺用などの中力粉。春まきにはヒゲがあって秋まきにはない。

畑が目の前にあって生産者と話せる機会があると、小麦の世界を知ることができます。

10年以上前、北海道へ移住する前は神戸に居ました。神戸では小麦は遠い世界のものだったし、小麦粉はスーパーの棚にならんでいる「工業製品」のようでした。いつもあって、均一で便利な白い粉。

けれど、十勝へ来て小麦は「生き物」であり「農産品」であり、均一でないことを知ったのです。

小麦は収穫してから乾燥庫に入れて水分率を一定にし、カビの検査などを経て製粉会社で製粉され、加工業者に渡りパンや麺、お菓子などの加工品になって消費者の口に入るのです。長い工程です。

農産品であるから、同じ品種でも毎年成分が変わるし、生育場所や生産者によっても変わって当然のもの。それを製粉会社で調整して一定の成分になるようにして小麦粉ができあがるのです。雨の多い年はカビの発生率が高くなったり、畑で発芽してしまうものもあったり、小麦は生き物なのです。

小麦に関わると当たり前のことが、神戸にいるときは全く知らなかった。小麦も小麦に関わる人もスゴいなと十勝にいて思います。

そんな小麦のアレコレを少しずつ伝えることができたら、、、と思って製菓業をしています。言葉で伝わらなくても、十勝産小麦を食べて美味しいと思ってもらえたら、と。

これからも少しずつ。アートなパン活も合わせて、十勝産小麦をお伝えできたらと思います。


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